事業活動を通じて
社会課題の解決に貢献し、
持続的発展を実現します

代表取締役社長 柏原正人

積水化成品グループは2009年に、今後の50年もさらに発展していくための道しるべとして、創立100周年に向けた“積水化成品グループ100年ビジョン”を制定しました。ビジョンでは、目指す姿をグループ全員で共有しており、その中で、CSR宣言「人と環境を大切に、夢をふくらませる積水化成品グループ」を掲げました。

これを基盤に、事業活動を通じた社会課題の解決によって、企業としての責任を果たし、グローバル社会の持続的発展に貢献していくことが何よりも重要だと考えています。

事業面では、2018年度に中期経営計画「Make Innovations 60」の最終年度を迎えました。この計画では、工業、生活の両分野で、社会課題の解決につながる製品である戦略商材を中心に、新たな顧客開拓、市場開拓を進めることができました。さらに、欧州を中心に事業を展開する自動車部材メーカー「Proseat グループ」の株式を取得し、積水化成品グループの一員として迎えました。

2019年度は、新たに3か年の中期経営計画 「Make Innovations Stage – II」をスタートさせています。前中計では、主題とした「事業ポートフォリオの変革」と「収益構造改革」を実行し、基盤が整備できました。今中期ではその変革をさらに進化・強化するとともに環境リーディングカンパニーとなるべく取り組みます。また施策として、「グループ経営基盤の強化」、「持続可能社会への貢献」に『全員経営』で取り組んでいく計画となっています。

一方、CSR活動においては、3つの基盤として「環境・安全・品質に配慮したモノづくり」「コンプライアンスを重視した誠実な経営活動」「全員経営の実践」を設定しており、地球環境、お客様、グループ員、株主様などそれぞれのステークホルダーに対する責任を明確にしたうえで、その責任を果たす取り組みを進めています。

近年、国際的な問題となっている「プラスチック海洋ごみ問題」については、引き続き、業界団体である日本プラスチック工業連盟などと連携を図りながら解決に向けて取組んでいきます。当社の主力製品である発泡プラスチックス製品は、原料の使用量を削減できる省資源型の製品であり、48年前から行っている発泡スチロールのリサイクルは、業界一丸となって取組んだ結果、約90%がリサイクルされるようになりました。また、生分解性プラスチックス等の実用化に向けても取り組みを強化し持続可能社会への貢献を図っていきます。

この4月には、グループ全体で環境および品質に関する課題に対応するため環境・品質統括センターを発足させ、SDGsへの取組みを明確にし、一層の企業価値向上に繋げていきます。

また、人材育成、働き方改革の一環として女性活躍推進・次世代育成支援のための3ヵ年行動計画を策定し、計画的に推進します。その中で今年度は新たに女性部門長も増え、新卒女性社員の採用でも、採用比率目標を上回る20%超の採用実績となり、着実に前進してきたと考えています。今後もより一層、女性活躍推進、ダイバーシティーの尊重等を図っていきたいと考えています。

これらの活動はすべて、創業の精神である「働く者の幸せのために」を基盤とした取り組みと考えていますが、われわれの目指す姿へはまだまだ道半ばです。引き続き、グループ一丸となって活動の推進に取り組んでいきます。ステークホルダーの皆様には、変わらぬご支援・ご鞭撻を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

代表取締役社長 柏原正人